鼻整形をしたくても、時間が経つにつれて元に戻ってしまったり、副作用や後遺症などが残ったりしたらと考えると、なかなか決断できないという方もいるのではないでしょうか。
安全かつ確実に鼻整形を成功させるために気を付けるべきことや、トラブルが起きた時の対処法についてもご紹介します。
鼻整形で起こりうる副作用
昨今ではとても技術が進歩しており、鼻整形による壊死(えし)や副作用が起こるリスクは減ってきています。
しかし、残念ながら、鼻整形における副作用はゼロとは言い切ることができません。
そこで、鼻整形で起こりうる副作用としてどんな例があるのか、少し見ていきましょう。
今回は、鼻整形の中でも人気の施術である、ヒアルロン酸とプロテーゼを使用した場合に焦点を当てて、起こりうる副作用を取り上げていこうと思います。
ヒアルロン酸とプロテーゼによる施術以外でも、同じような副作用が考えられますので、参考にしてみてください。
施術方法 |
起こりうる副作用 |
ヒアルロン酸 |
・腫れ、炎症、発熱 |
プロテーゼ |
・腫れ、炎症、発熱 |
※チンダル現象…ヒアルロン酸を注入した部分が青く透けてしまう現象のこと
ヒアルロン酸とプロテーゼによる施術で起こりうる副作用としては、以上のようなケースが考えられます。
では、これらの副作用はどういったことが原因で起きるのでしょうか。
炎症や発熱などの副作用が起こる原因と対処法
上記では鼻整形後に起こりうる副作用についてお話しました。
そこで、副作用の原因と対処法についてそれぞれご説明していきます。
腫れ、内出血
この2点に関しては、施術後のダウンタイム中にて起こる代表的な症状といっても過言ではありません。
施術方法によっても腫れ具合は変わってきますし、個人差はありますが、たいてい1週間程度で治まることが多く、副作用の中でもあまり心配する必要はないかと思います。
タオルで包んだ保冷剤などを使って患部の周りを冷やしたり、枕を高くして寝たりすると、症状が良くなっていきますので試してみてください。
もし、あまりにも症状がひどい場合や長引いた場合は、すぐに担当の医師に相談してみましょう。
炎症、発熱
手術を行った箇所に細菌が入り込み、まれに炎症が生じることがあります。
ですが、ほとんどのクリニックでは、手術室内の空調や使用する器具など、傷口に触れる可能性のあるものは殺菌を徹底して行っています。
術後に炎症や発熱が発生した部分は、時間が経つと赤くなり、自然に傷口から膿が排出されますが、医師に相談して傷口から膿を取り出してもらうことも可能です。
頭痛、倦怠感
おでこの整形をした場合に頭痛が起こりやすいと言われていますが、鼻整形の場合にもまれに頭痛や倦怠感が生じることがあります。
こちらの原因としては、鼻整形が直接関係しているとは考えにくく、もともと慢性的な頭痛を持っている方などが鼻整形をしたことで、何らかのストレスを感じ、頭痛や倦怠感が発生する場合があるようです。
そのため、普段服用している頭痛薬などがあれば、そちらで十分改善できるかと思います。
異物感
鼻整形の施術にもよりますが、鼻に何かを足して高さを出す方法の場合、数日間は異物感や違和感を感じることがあります。
しかし、鼻整形後は、定着や馴染むまでにある程度時間がかかるため、あまり心配する必要はありません。
とりあえず1週間か2週間様子を見てみましょう。
いつまで経っても異物感が改善されないという場合は、上手く定着できていないという可能性もあるので、医師に相談してみましょう。
チンダル現象
チンダル現象は、先ほども説明した通り、ヒアルロン酸を注入した箇所が青く透けてしまう現象のことです。
元々皮膚が薄い人などに現れやすい現象ですが、ヒアルロン酸の注入量が多すぎたり、皮膚のすぐ下に注入してしまっていたりすることなどが原因として考えられています。
腕のある医師であれば、適切な注入量や注入箇所を判断することができるので、クリニック選びに問題がなければ防げるでしょう。
もし、チンダル現象が生じてもヒアルロン酸はいずれ体内に吸収され、時間が経過すれば自然にチンダル現象も落ち着いてくるので、安心してください。
早めに改善したいという方は、体内への吸収を早めるヒアルロニダーゼ(ヒアルロン酸分解酵素)を注入してもらうこともできるので、医師に相談してみましょう。
壊死、化膿
鼻整形において壊死や化膿は、めったに起きるというわけではありませんが、万が一のために解説していきます。
ヒアルロン酸とプロテーゼでは壊死する部分が異なっており、ヒアルロン酸では、細胞が壊死してしまう可能性があります。
注入の際に、誤って血管にヒアルロン酸を注入してしまうと、血管内に血栓ができてしまいます。それにより、血管が圧迫され、細胞が壊死してしまうのです。
対してプロテーゼでは、皮膚が壊死してしまう可能性があります。
挿入するプロテーゼのサイズが自分の鼻に合っていなかったり、長期間プロテーゼを挿入していたりすると、かなりの負担が鼻にかかってしまいます。
それによって血行が悪くなり、皮膚が壊死を起こして最悪プロテーゼが飛び出てしまうということもあるのです。
しかし、クリニック選びの時点できちんと腕のある医師を選び、メンテナンスを定期的に行っていれば、これらの壊死が起こる確率はかなり低いです。
適切な処置をしてくれるか、アフターケアは整っているかなど、カウンセリングでしっかりと見極めることが重要です。
鼻整形で後遺症が残る可能性は?
現在の鼻整形は成功率が高く、神経的な後遺症は基本的には残りませんので、安心してください。
ただ、プロテーゼの挿入による異物感が消えない場合や、移植した自家組織が定着してしまい、後戻りができなくなるなど、リスクのある施術もあります。
以上のような点に悩まされるのは嫌だという方は、元の鼻に戻すことが可能な施術と、不可能な施術があるということを把握しておく必要があります。
鼻整形後に鼻の病気になった場合、耳鼻科と美容外科どっちに行くべき?
「鼻整形をしたら蓄膿症や鼻炎になってしまった」という方がまれにいます。
万が一、鼻整形後に蓄膿症や鼻炎などが発症した場合は、耳鼻科に行って原因を確かめてもらう方法が一番良いでしょう。
ただ、鼻整形後に蓄膿症(ちくのうしょう)や鼻炎になっても、鼻整形が直接関係しているとは言えません。
膿が溜まることによって蓄膿症になってしまったことも考えられますが、膿は施術後に排出してもらうことができるので、放置さえしなければ発症することはないかと思います。
鼻整形後のアフターケア・メンテナンスの重要性
鼻整形は手術が終われば完了というわけではなく、アフターケアやメンテナンスが必要です。
ちなみに、アフターケアとメンテナンスの違いは、
- アフターケア … ダウンタイム中の腫れや内出血などを引かせるための方法
- メンテナンス … ダウンタイム終了後、定期的に通院して鼻の状態を診てもらうこと
以上のような点です。
鼻整形後も綺麗な鼻を保ち続けるためには、どちらかだけを気を付ければいいということではなく、両方に重点を置く必要があります。
アフターケアとメンテナンスを徹底することで、副作用や後遺症などが引き起こされるリスクは、かなり減少させることができます。
鼻整形を成功させるためには、この2つが欠かせないといっても過言ではありません。
アフターケアの方法やメンテナンスについても、抜かりなく説明してくれるクリニックや医師は信頼できると言えるでしょう。
ダウンタイム中のアフターケアと、施術後のメンテナンスについては、以下の記事に詳しく載っています。ぜひ参考にしてみてください。


【まとめ】安全に鼻整形をするために
鼻整形による副作用や後遺症が残る可能性はゼロではないと説明しましたが、以下の項目に注意すれば起こるリスクは少なくすることができます。
- クリニック選び、医師選びを慎重に行う
- 正しいアフターケアを行う
- メンテナンスを定期的に行う
- ダウンタイム中は安静に過ごす
以上のことや医師から言われたことをしっかり守って、美しい鼻を保ちましょう。
もし不安な点があるという方は、事前にカウンセリングで医師に相談すると不安を解消することができるでしょう。
無料でカウンセリングを行ってくれるクリニックもあるので、一度足を運んでみてはいかがでしょうか。